更新に関するお悩み

契約更新の書類を送るのを忘れてしまった!こんな時、賃貸借契約はどうなる?

ここでは管理会社が契約更新の書類を送るのを忘れてしまった場合の契約の取り扱いや更新料について解説しています。

ここでは管理会社が契約更新の書類を送るのを忘れてしまった場合の契約の取り扱いや更新料について解説しています。

更新契約書を送るを忘れてしまったのはどうしましょう?
オーナーからの相談

更新契約書を送るのを忘れてしまって、そのまま契約期間が過ぎてしまったんです!

こんな場合って、すでに契約が終了してしまっているから新規で契約を巻き直すのでしょうか?でも、それだと契約してないけど入居しているみたいなことになってしまったりしませんか?

「契約更新の書類を送るのを忘れてしまった!」

自主管理されている個人大家さんや一人で何百戸もの管理戸数を抱えられている賃貸管理会社の担当者様の中には、こんな経験やそれに近い経験をされたことも多いのではないでしょうか?

実際、賃貸管理業務の中で契約更新対象の特定は賃貸管理ソフトのお問い合わせを頂いた際に、多数ご質問いただく内容の一つであり、個人・法人かかわらず契約更新情報の管理については頭を悩ましている方は多いように思えます。

今日は「契約更新の書類を送るのを忘れてしまった」場合は賃貸借契約はどうなるのか。についてご説明していきます。

契約期間内に合意書の締結がされなかった場合は、法定更新されたとみなされます。

まず、契約更新の案内や更新合意書の取り交わすことなく、賃貸借契約の契約終了時期を迎えてしまった場合どうなるのでしょうか?
この場合は、賃貸借契約は「法定更新(自動更新)」されたとみなされ、賃貸借契約は有効に継続します。

「法廷更新(自動更新)」については、このブログでも何度か取り扱っている話題ですが、改めて内容について見てみましょう。

法定更新

借家契約において、借地借家法の定めに基づいて自動的に契約期間が更新されることをいう。
借家契約においては、契約当事者が、一定期間前に、契約を更新しない旨または条件を変更しなければ契約更新しない旨の通知をしない場合には、従前の契約と同一の条件で契約を更新したとみなされるが、これが法定更新である。このとき、更新後の契約期間は定めがないものとされる。
また、家主がする契約を更新しない等の通知は、正当な事由がなければすることができないとされている。さらに、期間の定めがない借家契約については、家主は一定の猶予期間をもって解約の申入れができるが、この場合にも正当事由が必要である。
法定更新は強行規定であるため、それについて借家人に不利となるような特約を定めても無効となる。

参考URL:法定更新 / 不動産用語集

つまり、契約終了までになんらかの理由(更新についての交渉が長引いた、単純に合意書の取り交わしを忘れていた。など)で、賃貸借契約内に契約更新についての合意書の締結を行えなかった場合は、従前の契約と同一の条件(入居時の賃貸借条件)で契約が更新されたとみなされます。
これは、消費者(借主)保護の観点にたった取り決めであると考えられます。

また、法定更新によって更新された賃貸借契約期間については「期間の定めのないもの」として扱われます。この「期間の定めがない」というのは、次回以降、更新するという概念がありませんので更新料を請求することができないことになります。
※賃貸借契約書に法定更新後の契約についての取り決めがある場合はそちらが適用されます。(内容による)

更新後の賃貸借契約に変化(賃料の増減など)がない場合は、法定更新によって賃貸借契約が更新されれば、大家さん(不動産管理会社)も入居者さんにも「入居を継続する」という意味合いだけをとれば特段の問題は発生しないかもしれません。
では、法定更新された場合の更新料の支払いはどうなるのでしょうか?

法定更新された場合の更新料請求について

法定更新された場合、賃貸借契約書に「法定更新の場合にも更新料を支払う」という内容の記載があるされている場合は更新料を請求することができます。
ここで注意しなければならないのは「法定更新の場合」と明記されていることが重要です。
合意更新か法定更新のどちらに対する規定なのかがわからない場合は更新料請求が難しくなるため、その場合は契約書の見直しが必要です。

まとめ

ここまで、「更新関連書類を送るのを忘れてしまって、契約期間がすぎてしまった場合に契約はどうなるのか?」という内容について解説していきました。

契約期間の終了までに更新処理が完了していなかったとしても、賃貸借契約自体は「法定更新(自動更新)」されて契約は継続されます。またその際には、従前の契約条件と同じ内容で更新されたと見なされます。

賃貸管理を適切に行っていくためには「不動産」や「建物・設備」に関する知識のみならず、民法などの知識も必要となってきます。そのため、賃貸管理業務に必要な法律に関する基本原則や判例などは実務を行っていくにあたって必要な知識であるとも言えます。自らが勉強することはもちろんですが、有事の際に助言してもらえる専門家を味方につけておくことも大切なポイントかもしれません。

編集・発行

ReDocS運営チーム(Bambooboy株式会社)

本記事は賃貸管理実務に関する一般的な情報提供を目的としています。個別の契約・法律・税務上の判断については、弁護士、税理士などの専門家へご相談ください。

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