不動産・賃貸管理に必要な知識

賃貸駐車場と借地借家法についての話

賃貸管理を行うには必ず理解が必要な借地借家法について。駐車場でも借地借家法は適用されるのでしょうか?

賃貸管理を行うには必ず理解が必要な借地借家法について。駐車場でも借地借家法は適用されるのでしょうか?

駐車場と借地借家法について

「月極で駐車場を貸してる人が、駐車場料を滞納することが増えてきたからどうにかしたい」

賃貸物件を一棟管理していると住居部分だけでなく、駐車場も一緒に管理していくこともあるかと思います。今日は、「駐車場に対する借地借家法の適用」について解説していきたいと思います。

借地借家法について

このブログにも何度か登場してきている借地借家法ですが、改めてどのようなものなのか見てみましょう。

借地借家法は、平成3年10月4日に成立し、平成4年8月1日から施行されている法律であり、それまでの土地や建物の賃借人の保護のための法律である、建物保護ニ関スル法律、借地法、借家法の内容を統合し、これらに代わるものとして制定されました。

借地借家法は、民法に規定された賃貸借契約の原則を現代社会の実状に合わせて修正している。まず、借地人及び借家人が土地建物の新所有者に対して比較的容易に自己の権利を対抗できるようにした。また、借地・借家契約について、その期間をできるだけ長く設定し、かつ契約更新を強制して契約が容易には終了できないようにした。そして、借地に関しては、借地権の譲渡や転貸をする際に本来必要な地主の承諾を得なくても代わりに裁判所の許可を得ればよいとされた。さらにこれら借地借家法の規定は、借主に不利な特約をしてその内容を変更してはならないという片面的強行規定という方法がとられている。

出典URL:借地借家法 / Wikipedia

これだけではなかなか難しいですが、基本的な理念としては、「借主保護」の観点から民法では補いきれなかった部分を不動産特有の問題に対応すべく借地借家法は成立されているとう部分が重要なポイントです。よってその内容も「借主」側に有利になるように規定されているものが多いです。

よく議論されるポイントが「貸主からの契約の解除」についてです。

借主は借地借家法で保護されているため、「6ヶ月以上の相当期間を要する」や「解除に関する正当時由」が必要となり貸主側から一方的に契約の解除を申し付けることはできません。借地借家法は賃貸借契約書に「貸主から一方的に解除できるものとする」と記載があって契約したとしても、借主に不利な特約や契約は無効と判断されるほど強力なものでもあります。

駐車場と借地借家法について

ここまで、借地借家法について簡単に説明していきましたが、次は借地借家法の対象について見ていきたいと思います。

借地といえるためには建物の所有を目的とするものであることが必要であり、例えば駐車場としての利用を目的とした土地の賃借権は借地権ではなく、借地借家法の適用はありません。また建物については、借家との名称となっていますが全ての建物賃貸借が借地借家法の適用対象とされており、それが居住用のものであるか事業用のものであるかを問わず、また居住と関係のない、店舗や事務所、工場、倉庫などの建物賃貸借についても借地借家法による規制の対象となります。なおあくまで賃貸借であり、使用貸借は借地借家法の対象とはなりません。

出典URL:借地借家法 / Wikipedia

引用部にも記載があるように、「借地」といえるためには建物の所有が目的であることが必要となっています。つまり、駐車場は借地借家法の適用の範囲外であるとなっています。
※建物であっても、無料で貸している使用貸借なども借地借家法の対象とはなりません。

ここで、冒頭の内容に戻りますが「駐車場契約であれば、貸主の方から一方的に契約の解除を実行することは可能」です。

住居の賃貸借であれば3ヶ月連続での家賃滞納がお互いの信頼関係の崩壊とみなして解除勧告を行っていくなどの流れで対応されているかと思いますが、駐車場に関しては滞納期間や滞納回数に基準などはありません。

駐車場料金の滞納や騒音、駐車場利用マナーが悪いということを理由に駐車場利用契約を解除することが可能です。

ここで注意しなければいけないことは、契約上は解除することができたとしても、実際にはその駐車場を不法で利用され続けてしまうようなケースです。

不法行為に対して不法行為で対抗する「自力救済」は認められていません。
そのため、契約解除後に不法で利用されないように使用者と一度話合う場を設けるなどを行って対応を行っていく必要があります。

編集・発行

ReDocS運営チーム(Bambooboy株式会社)

本記事は賃貸管理実務に関する一般的な情報提供を目的としています。個別の契約・法律・税務上の判断については、弁護士、税理士などの専門家へご相談ください。

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