「家賃と管理費と共益費ってそれぞれどう違うの?」
こんな質問を入居者や案内中のお客さんからされたことはありませんか?
どれもアパートやマンションの部屋を借りるために毎月大家さん(不動産管理会社)に支払う費用ではあるのですが、その明確な違いとなると「うーん。」となってしまうときがあります。
※私は新人時代にお客さんから家賃と管理費についての質問をされてしどろもどろになった経験があります。。。
ということで、今日は「家賃・管理費・共益費」のそれぞれの違いについてご説明していきたいと思います。
家賃について
家賃については皆様の認識の通り、「その部屋を利用するにあたっての対価」となります。言葉の定義を見てみましょう。
家賃(やちん)は、賃貸住宅を始めとする賃貸物件の賃貸借契約に基づく物件の使用における対価のこと。借用者が物件の所持者(管理者)に対して支払うものを指し、通常は通貨で支払われる。
参考URL:家賃 | wikipedia
もっと家賃を噛み砕いて言えば「部屋の使用料」ということになります。
大家さん(貸主)は、部屋や設備が使用できるようにして貸し出し、入居者はその部屋に住む(使用)にあたって毎月家賃を支払うということです。
管理費と共益費の違いについて
「管理費」と「共益費」については下記のような意味合いで利用されていることが多いようです。
- 管理費・・・物件そのものの維持・管理のための費用
- 共益費・・・共有部分を維持・使用するときにかかる費用
平たく言えば、アパートやマンションは賃貸している部屋だけじゃなくて廊下や屋上、植栽なども管理していかなければなりません。その物件管理にかかる費用が管理費。
エレベーターやオートロックの運用費用(電気代や維持費など)、廊下の管球費用、各種設備の維持にかかる費用が共益費。というように区別することができます。
しかし、実際のところ、賃貸物件において管理費と共益費には明確な区別がない場合があります。
各不動産管理会社や大家さんによって考え方や言葉の定義が違うこともザラにありますので、基本的には「管理費=共益費」と考えてもそこまで大きな間違いではありません。
レインズやスーモ・ホームズなどの賃貸ポータルサイトでは、検索範囲が「賃料」を基準に絞り込み行うので、総額は変えずに家賃と管理費(共益費)のバランスを変えて検索でヒットしやすくするという、テクニックもあります。
ただ、自分の経験では、エレベーターもオートロックもない物件で「共益費8,000円」で募集していたときにお客さんから「他のマンションに比べて設備も少ないのに、このマンションの方が共益費が高いのはなんで?」と突かれて困った経験があります。
もちろん、「他のマンションは他のマンション」と突っぱねることも可能ですが、お客さんや仲介会社さんへの心証を考えるとうまい答えを用意しておいた方がいいと思います。
まとめ
ここでは、「家賃・管理費・共益費」についてそれぞれの違いを解説していきました。
それぞれの項目については以下の通りです。
- 家賃・・・部屋の使用するための対価、使用料金
- 管理費・・・物件そのものの維持・管理のための費用
- 共益費・・・共有部分を維持・使用するときにかかる費用
成り立ちとしては、それぞれが違う名目の費用でしたが、最近では家賃や管理費(共益費)を用途ごとに算出するのではなく、「賃料総額」を決めて家賃と管理費(共益費)をバランスを決めるということが多いようです。
この辺りは、各地域の商習慣によって異なってくると思いますので、近隣のマンションやアパートの賃料設定を参考にしながら決定することも大切であるともいえます。
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