5-1 オーナー送金精算について

毎月、契約者から回収した家賃や新規入居者からの敷金や礼金、更新者からの更新料などから、管理会社が立替え払いしている広告料や工事代金、清掃業者への費用と管理委託報酬を差し引いて精算後にオーナーへ送金を行います。これらの一連の業務を「オーナー精算業務」と言いいます。

オーナー精算(家賃精算)業務について

不動産管理会社では、オーナーの代わりに不動産管理会社が回収した家賃やその他の収入から、
管理委託料(PMフィー)や立替え払いしている費用の精算を毎月月初に行い、オーナーへ送金を行います。

オーナー精算(家賃精算)業務では正確性が高く求められます。

賃貸管理を行っていく上で発生する金銭取引については、契約者からの家賃を始め、入居時の敷金や礼金、更新時の更新料、契約解約時の原状回復費用の支払いや預かり敷金の精算、毎月の清掃・設備維持費用(BM費用など)や管理委託料(PM費用)など多種多様な費用が発生します。
それらの入出金を確実に管理してオーナーへ毎月、精算金を送金することが賃貸管理会社には求められます。
では、送金精算の対象になる項目についてまとめていきます。

家賃

まずは、ほとんどのケースで対象となるのが家賃です。
契約者からの家賃を直接オーナーが回収している場合やサブリース(家賃保証契約)している場合を除いて、毎月必ず送金を行う項目となります。
賃貸管理会社の管理委託報酬(PMフィー)は収受した家賃の〇〇%という場合も多いため、送金対象の金額の管理は重要です。

家賃以外の収入項目

次は、家賃以外の収入項目についてです。
新規契約があったり、賃貸借契約の更新があった場合などに発生します。

代表的なのが「契約時初期費用」と「更新料」です。
契約時初期費用とは、敷金や礼金、仲介手数料、鍵交換費用、保証会社の初回保証費用などが挙げられます。
この中でも、管理会社が回収して、オーナーには送金しない項目があるため、送金対象の項目とそうでない項目は管理会社内で共通意識を持つ必要があります。

支出項目

最後に支出項目についてです。支出項目とは、オーナーの代わりに立替払いしている項目を指します。
ここには、共用部の水光熱費や新規成約時の広告料、原状回復工事の貸主負担費用などといった外部業者への支払い分と、更新事務手数料や建物管理料などの管理会社への支払い報酬が含まれます。

これらの項目を月次で集計して、精算した最終収支がオーナーへの送金金額となります。
※支出額が収入額を上回った場合は、逆にオーナーへ不動産管理会社が請求を行うという形となります。

つまり、家賃 + 家賃以外の収入項目 - 支出項目 = 精算金額(送金金額)という式が成り立ちます。

精算業務のみならず、月次の管理報告を行うとベターです。

また、オーナー精算業務では、家賃の差し引き精算だけでなく、対象月の物件の稼働状況をレントロールやスタッキングプランなどで報告したり、滞納一覧表、募集(リーシング)活動報告などを併せて行うことが望ましいです。
満室稼働で安定的に賃貸経営が続けられている場合は、送金精算明細をオーナーへ送付するだけで事足りる場合も往々にしてありますが、空室が続いている場合や入居者から大きなクレームがあった場合などは、管理運営についてのレポートを用いて報告を行うことで、オーナーを巻き込んだ対応を取ることができるようになります。

自分の所有物件に愛着を持っているオーナーも多く、長期空室や入居者クレームについては早期に解消したいと望んでいる方がほとんどです。
その時、精算明細を1枚送るだけでは、「この管理会社さんはちゃんと動いてくれてるのかな?」という不安を与えかねません。
今は、インターネットなどで簡単に情報を入手することができるため、長期空室の解消方法の一つとして、管理会社の変更を挙げているページにたどり着いてしまう可能性は十分に考えられるため、注意が必要となります。

そういった不安をオーナーに持たせないためにも、稼働状況や管理状況によっては詳細なレポートなどを作成して報告を行うことが求められる場合があります。
そういった場合に備えて、日々の活動の内容や対応履歴については記録に残しておき、いざという時のために情報は集約しておくことが重要です。

まとめ

ここでは、オーナー精算(家賃精算)業務について解説していきました。
これら一連の精算業務を行うためには、収入項目と支出項目を漏れなく抽出して、差し引き計算を行う必要があります。賃貸管理会社の建物管理委託料(PMフィー)については、収受した賃料に一定のパーセンテージをかけた額としている場合が多いため、それらの計算は確実性が求められます。

また、送金精算のタイミングで月次の管理運営報告を行うことが望ましいと言えます。
長期空室がある場合や稼働率が低い場合などは、空室誘致のためにどのような営業活動(リーシング活動)を行ったのか、今後の営業戦略や条件提案などを行うなど、不動産管理会社としてどのようなアクションを行っていくかを報告・共有することが、オーナーと賃貸管理会社で二人三脚での管理運営を進めていくことにつながっていきます。

文: Bamboooby株式会社 代表取締役 高田 圭佑

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